休職中や離職中に、「認知行動療法(CBT)を学ぶといいらしい」と耳にしたことはありませんか?
「名前は聞いたことあるけれど、なぜそんなに重要なのだろう?」「どんな効果があるのだろう」と思いつつ、なんとなく難しそうに感じて敬遠してしまう方も多いようです。今回は、復職・再就職を目指す方々から「学んで本当に良かった」という声が多く聞かれる「認知行動療法」について、わかりやすく解説します。
認知行動療法(CBT)は、何か困難にぶつかったときに、自分の「受け止め方」に働きかけて気持ちを楽にする心理療法のひとつです。
私たちは、何か出来事が起きたとき、その出来事そのものではなく「受け止め方(認知)」によって、その後に生まれる感情や行動が変わります。例えば、「待ち合わせに友人が遅刻してきた」という同じ出来事でも、「人の時間を無駄にすべきではない」と捉える人は、怒りを感じて注意するかもしれません。一方で、「仕事で抜けられないときもあるよね。せっかくだから、普段なかなかできない読書をしよう」と捉える人は、前向きな気持ちで待つことができるでしょう。
このように、自分の受け止め方のクセ(思考のクセ)に気づき、見直していくことで、ネガティブな感情に振り回されないよう対処していくのが認知行動療法です。
認知行動療法の有効性は、これまで複数の研究で示されています。
うつの初期治療において、抗うつ薬による治療と認知行動療法(CBT)を比較した研究(*1)では、治療反応率や寛解率に明らかな差はみられなかったと報告されています。
1: 参考文献 “Comparative benefits and harms of second generation antidepressants and cognitive behavioral therapies in initial treatment of major depressive disorder: systematic review and meta-analysis” (The BMJ)
復職までにかかる期間を調べた研究(*2)では、臨床評価(*3)のみを受けたグループは19週、認知行動療法と臨床評価を受けたグループは15週という結果が出ています(いずれも中央値)。つまり、臨床評価のみを受けたグループと比べ、認知行動療法を受けたグループでは、復職までの期間が中央値で約4週間(約1ヶ月)短かったことが報告されています。
2: 参考文献 “Return to work after work-related stress: a randomized controlled trial of a work-focused cognitive behavioral intervention” (PubMed)
3: 「臨床評価」専門家が本人の心身の状態や症状などを確認・評価すること。
うつ病から回復した方を対象とした29件の比較試験を分析した結果(*4)では、認知行動療法などの心理的加入によって、その後の再発率を低下させることが示されています。
4: 参考文献: “Can non-pharmacological interventions prevent relapse in adults who have recovered from depression? A systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials” (PubMed)
当リワークの利用者さんや卒業生の方からも、「自分の考え方のクセを知ることができた」「ネガティブな感情に振り回されにくくなった」という声がたくさん寄せられています。自分自身の考え方のパターンを知ることは、これからの仕事や生活を楽にする一生モノのスキルになりますよ。
当リワークでは、認知行動療法プログラムも提供されています。 まずは自分の「考え方のクセ」を知ることから、少しずつ始めてみませんか?
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