ひきこもり(登校拒否/出社拒否)

ひきこもりとは、学校や仕事、人とのかかわりを避けて、長いあいだ家で過ごす状態のことをいいます。
たとえば、外に出るのがつらくなり、部屋にとどまる時間が多くなることがあります。
厚生労働省では、「6か月以上、社会的な活動をほとんど行っていない状態」をひきこもりと定義しています。
けれども、その前の段階でつらさを感じている人もいます。
ひきこもりは、努力が足りないからなるのではなく、心がとても疲れているサインなのです。
特徴

ひきこもりの状態では、朝起きるのがつらくなったり、誰とも話したくなくなったりします。
自分の部屋でスマートフォンやゲームばかりするようになり、生活のリズムが崩れていくこともあります。
家から出られない日が続くうちに、「このままでいいのかな」と不安や焦りを感じる人もいます。
でも、決して自分を責める必要はありません。そう感じている時点で、心が助けを求めている証拠です。ひきこもりには、見えないつらさがたくさんあるのです。
どんな人がなりやすいの?
ひきこもりになるのは、決して特別な人ではありません。

たとえば、学校や職場でいじめやトラブルにあった、成績や進路にプレッシャーを感じた、友達、職場の人間関係がうまくいかなかった…。
そうしたことがきっかけになることがあります。
まじめで一生けんめいな人ほど、自分を責めてしまいやすい傾向があります。
また、発達の特性など、集団での生活が苦手な人もいます。
「こんな自分はダメ」と思わないでください。それは、心ががんばってきた証なのです。
どうしたらいいの?

ひきこもりの状態から抜け出すためには、まず「だれかに話すこと」が大切です。
家族や学校の先生やスクールカウンセラー、医師など、あなたの話をていねいに聞いてくれる人に相談しましょう。
「うまく話せない」ときは、メモやLINEなど文字でもかまいません。
市役所や保健所にも、ひきこもりをサポートしてくれる相談窓口があります。
小さな一歩でも大丈夫です。「助けて」と言えることが、すでに回復への大きな一歩なのです。
まとめ

ひきこもりは、心ががんばりすぎて疲れてしまったときにあらわれる、大切なサインです。
自分を責める必要はまったくありません。
ひきこもりの状態から少しずつ外に出られるようになった人もたくさんいます。
一人で悩まなくてもいいのです。
もしあなた自身やまわりの誰かがつらそうだったら、そっと声をかけてあげてください。
そして、あなた自身も、安心して「つらい」と言える場所があることを、忘れないでいてください。
行動面の不調