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慢性疲労症候群(CFS)

目次

慢性疲労症候群(CFS)は、現在では筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)とも呼ばれる、日常の活動能力を大きく低下させる慢性疾患です。単なる疲れや寝不足とは異なり、休んでも十分に回復しない疲労、活動後の症状悪化、回復感のない睡眠などが続きます。診断を確定できる単独の検査はないため、症状の経過を確認し、貧血、甲状腺疾患、感染症、薬の影響、睡眠障害うつ病など、似た症状を起こす病気を調べます。

特徴

慢性疲労症候群(CFS)の重要な特徴は、身体的・認知的・感情的な活動の後に症状が悪化する「労作後症状増悪(PEM)」です。通学、入浴、会話、読書など、以前は問題なくできた活動でも、数時間後から翌日以降に強い疲労、痛み、頭が働きにくい感覚などが現れ、数日以上続くことがあります。

ほかにも、眠っても休んだ感じがしない、集中や記憶が難しい、座位や立位でめまい・動悸・吐き気が強くなる起立不耐などがみられます。症状の組み合わせや重さには個人差があります。

どんな人がなりやすいの?

慢性疲労症候群(ME/CFS)は年齢や性別を問わず起こり、子どもや学生にも発症します。感染症の後に始まる事例はありますが、特定のウイルスだけが原因と確定しているわけではなく、徐々に発症したり、明確なきっかけが分からなかったりする場合もあります。「まじめ」「責任感が強い」「頑張りすぎる」といった性格が発症原因だとする十分な根拠はありません。

長期COVID、自己免疫疾患、内分泌疾患、睡眠時無呼吸症候群、薬の副作用、うつ病などでも似た症状が生じるため、自己診断せず医療機関で評価を受けることが大切です。

どうしたらいいの?

強い疲労や活動後の悪化が続く場合は、まず内科やかかりつけ医へ相談してください。受診前に、行った活動、症状が悪化するまでの時間、回復に要した日数、睡眠、立位時の症状、通学・通勤への影響を記録すると役立ちます。

支援プログラムの目的は、無理に体力を増やすことではなく、症状を悪化させない範囲で生活を安定させることです。内容には、活動を小分けにして疲れる前に休むペーシング、短時間登校、在宅勤務、休憩場所の確保などがあります。

体調に関係なく運動量を増やす方法は避け、不安や抑うつが強い場合は心療内科・精神科も併用します。

まとめ

慢性疲労症候群(CFS)は、強い疲労だけではなく、労作後症状増悪、回復感のない睡眠、認知機能の低下、起立時の不調などによって生活が制限される病気です。診断基準によって必要な持続期間は異なるため、「6か月経つまで受診できない」と考える必要はありません。現時点で確立した根治療法はなく、治療の成功は症状の消失だけでなく、悪化の回数を減らす、生活リズムを整える、体調に合った範囲で学業や仕事を続けることも含みます。

突然の胸痛、呼吸困難、意識障害、片側の麻痺、高熱などはME/CFSと決めつけず、速やかに救急医療機関へ相談してください。