バーンアウト症候群(燃え尽き症候群)


バーンアウト症候群(燃え尽き症候群)とは、適切に対処されない慢性的な職場ストレスによって、仕事へのエネルギーや意欲が低下した状態です。WHOでは病気ではなく「職業上の現象」と位置づけられており、医学的な診断名ではありません。
学業や部活動でも「燃え尽き」という言葉は使われますが、WHOの定義は仕事に関するものです。相談の目的は本人の性格や努力を評価することではなく、消耗を生んだ職場要因と生活への影響を整理し、うつ病などの精神疾患がないか確認することです。
特徴
バーンアウトの中心的な特徴は、休んでも回復しにくい疲労・消耗感、仕事との心理的な距離や否定的な感情、職務上の有能感の低下です。
仕事に関心を持てない、顧客や同僚との対応を避けたい、以前よりミスが増えたと感じる場合があります。不眠、食欲低下、頭痛、遅刻・欠勤を伴うこともありますが、これらだけで判断はできません。
仕事以外でも気分の落ち込みや楽しさの低下が続く場合は、うつ病との区別が必要です。
どんな人がなりやすいの?
バーンアウトは、真面目な人や責任感の強い人だけに起こるものではありません。仕事量や責任が大きい一方で裁量が少ない、役割や優先順位が曖昧、上司・同僚の支援が乏しい、努力が評価されにくいといった職場環境が関係します。たとえば、新入社員が相談できないまま残業と顧客対応を抱え、徐々に出勤前の疲労や無力感が強まる事例です。
特定の配置転換や人間関係をきっかけに不調が現れた場合は、適応障害も含めて評価します。
どうしたらいいの?
まず、勤務時間、睡眠、疲労、気分、ミスや欠勤、負担となっている業務を記録し、上司、人事、産業医、精神科・心療内科へ共有します。支援プログラムの内容は、休養の確保、残業や担当業務の軽減、役割と優先順位の明確化、相談体制の整備、必要に応じた心理支援です。
バーンアウト自体に一律の薬物療法はなく、精神疾患や不眠が確認された場合に個別の治療を行います。睡眠障害が疑われる場合も早めに相談し、消耗した状態で退職を一人で急いで決めないことが注意点です。
まとめ
バーンアウトからの回復を成功に近づけるには、休暇で一時的に疲れを取るだけでなく、仕事量、勤務時間、役割、裁量、周囲の支援など、消耗を生んだ働き方を見直すことが重要です。休職した場合も、以前と同じ負荷へ急に戻さず、勤務時間や業務量を段階的に調整します。
落ち込みや不安、欠勤が続く場合は、うつ病、適応障害、不安症(不安障害)なども含めてご相談ください。
死にたい気持ちや自傷の危険がある場合は、一人で抱えず緊急の支援を求めてください。
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