エコラリア

目次

エコラリア(反響言語)とは、相手が話した言葉をそのまま繰り返してしまう現象です。

たとえば「今から宿題するの?」と聞かれて、「宿題するの?」と同じ言葉を返すような状態を指します。

これは単なる癖ではなく、言葉の意味を十分に理解できない、どう答えてよいか整理できない、あるいは不安が強くて反射的に繰り返しているなど、背景はさまざまです。

言葉ではなく動作を真似る場合は「反響動作」と呼ばれ、両者を合わせて「反響現象」といいます。発達の途中で一時的にみられることもあれば、病気の症状として現れることもあります。

特徴

エコラリアには、質問の直後に繰り返す「即時性」と、数時間後や数日後に場面と関係なく繰り返す「遅延性」があります。

遅延性の場合、テレビのセリフや以前聞いた言葉を突然口にすることもあります。一見意味がないように見えても、本人にとっては「会話に参加したい」「安心したい」「言葉を練習している」などの役割を持つことがあります。

つまり、意図的なからかいや無視とは異なるものです。背景にある理解の難しさや不安の強さを丁寧にみることが重要です。

どんな人がなりやすいの?

自閉スペクトラム症のある方では比較的よくみられますが、これは言語理解や社会的コミュニケーションの特性と関係しています。

また、強い緊張や不安のある場面では、一時的に誰でも言葉が出にくくなり、繰り返しが増えることがあります。

チック症、統合失調症、アルツハイマー型認知症、前頭側頭型認知症(ピック病)などでもみられることがあります。

ただし、幼児期には言葉を学ぶ過程で自然にみられることもあり、必ずしも病気とは限りません。年齢や生活状況を含めて総合的に判断することが大切です。

どうしたらいいの?

まず大切なのは、「やめなさい」と強く否定しないことです。

質問は短く具体的にし、

  • 「はい・いいえ」で答えられる形にする
  • 選択肢を提示する

などの工夫が有効です。また、落ち着いた環境を整え、急がせないことも安心につながります。

学校や家庭で困りごとが続く場合は、発達外来、児童精神科、心療内科などの専門機関に相談することを検討してください。早期に評価を受けることで、特性に合わせた支援方法を具体的に知ることができます。

まとめ

エコラリアは、相手の言葉をそのまま繰り返す反響言語と呼ばれる現象です。

背景には、言葉の理解の難しさ、不安、脳の働きの特性などが関係していることがあります。発達の過程でみられる場合もあれば、何らかের疾患の一症状であることもあります。

大切なのは、表面の行動だけで判断せず、その人の困りごとや気持ちに目を向けることです。適切な関わりと必要に応じた専門家への相談が、本人の安心と成長を支える第一歩になります。

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