チック症

目次

チック症とは、本人の意思とは関係なく、突然体が動いたり声が出たりする症状が繰り返し現れる状態です。
動きが出る「運動チック」と、声や音が出る「音声チック」があります。

症状の期間によって、1年未満の「暫定チック症」、1年以上続く「慢性チック症」、運動と音声の両方が1年以上続く「トゥレット症」に分類されます。
多くは小児期に始まり、成長とともに軽くなります。
神経発達の特性の一つと考えられており、本人の性格やしつけの問題ではありません。

特徴

チックの大きな特徴は、「止めようと思えば少しは我慢できるが、完全には止められない」点です。
多くの方は、症状の前に「ムズムズする」「出さないと落ち着かない」といった前駆衝動を感じます。

まばたき、首振り、肩の動きなどの単純チックから、跳ねる、触る、言葉を発するなどの複雑チックまであります。
強迫症と似ていますが、強迫行為は「不安を打ち消すための行動」であるのに対し、チックは「身体的な衝動の解放」に近い点が違いです。
緊張や疲労で悪化し、集中しているときには軽減することもあります。

どんな人がなりやすいの?

発症は5~10歳頃が多く、男児にやや多いとされています。
ADHDや自閉スペクトラム症などの発達特性を併せ持つ場合も少なくありません。
不安が強い、感覚に敏感といった特性が背景にあることもあります。

ただし、家庭環境や育て方が原因ではありません。
約半数以上は思春期までに大きく軽快しますが、一部では症状が残ることもあります。
症状の強さには波があり、ストレス環境の変化と関連することもあります。

どうしたらいいの?

まず、叱ったり注意し続けたりしないことが最も重要です。
指摘されるほど緊張が高まり、症状は強まります。
学校では、無理に発表を避けさせるのではなく、「気にしなくてよい」という安心感を共有することが大切です。

治療としては、

  • ハビットリバーサル法(別の動きで置き換える訓練)などの行動療法が有効です
  • 重症で生活に支障がある場合には抗精神病薬を使用することもありますが、慎重に判断されます

今日からできることとして、睡眠を十分にとること、緊張を和らげる呼吸法を取り入れることが効果的です。

まとめ

チック症は、突発的な動きや声が出る神経発達の特性であり、多くは成長とともに軽くなります。
本人の努力不足や性格の問題ではありません。

大切なのは、過度に注目せず、安心できる環境を整えることです。
症状が長く続いたり、学校生活や対人関係に影響が出たりする場合は、専門医に相談してください。
適切な理解と支援があれば、安心して成長していくことは十分に可能です。

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