トリコチロマニア(抜毛症)

目次

トリコチロマニア(抜毛症)とは、自分の意思とは関係なく、髪の毛やまゆ毛などの毛を抜いてしまう状態のことです。

多くの場合、毛を抜く行動をやめたいと思っていても、強い衝動に逆らえず繰り返してしまいます。

抜いたあとは一時的に気持ちが落ち着いたり、安心感を覚えたりすることがあり、それがクセとなって続いてしまうのです。

見た目の変化による悩みだけでなく、自分を責めてしまうなど、心のつらさも伴うことがあります。

特徴

トリコチロマニアの主な特徴は、「毛を抜きたい」という強い衝動と、それによって得られる一時的な満足感です。
毛を抜く前には緊張感やイライラが高まり、抜けた瞬間にほっとするような感覚が生じます。
この行動は無意識に行われることも多く、授業中やテレビを見ているときなど、気づかないうちに繰り返してしまうこともあります。
また、似た症状として皮膚をむしる「皮膚むしり症」もあり、どちらも“行動がやめられない”という点で、依存症や強迫症の仲間と考えられています。

どんな人がなりやすいの?

トリコチロマニアは、子どもから大人まで幅広く見られます。
子どもの場合、男女を問わず発症しますが、成長とともに自然に落ち着くこともあります。
一方、大人では特に女性に多く、長期間にわたって悩み続けるケースが少なくありません。
きっかけとして多いのは、ストレス、不安、退屈、緊張といった感情です。
自分の感情をうまくコントロールできないときや、落ち着きを求めるときに毛を抜いてしまうという行動が習慣化してしまうのです。

どうしたらいいの?

まず大切なのは、「意志が弱いからやめられないのではない」と理解することです。
トリコチロマニアは心の状態と深く関係しており、恥ずかしがらずに支援を受けることが回復への第一歩となります。
具体的な対策としては、以下のような方法があります。

  • 毛を抜きたくなったときの“手の代替行動”を用意する(例:ストレスボールを握る、粘土をこねる)
  • 手が届きにくいように帽子や手袋をつける
  • 毛を抜きたくなるきっかけ(退屈、不安など)に気づき、記録する
  • 心理療法(特に認知行動療法)が効果的とされています

家族や周囲の人は「叱る」のではなく、「困っていることを理解し、支える姿勢」が重要です。

まとめ

トリコチロマニアは、本人の意志だけではコントロールが難しい状態です。
「抜いてしまう自分」を責める必要はなく、「どうしたらやめられるか」を一緒に考えていくことが大切です。
特に思春期の子どもや、大人の女性に多く見られますが、適切な対応で改善が期待できます。
もし似たような行動に悩んでいる場合は、心療内科や精神科で相談することをおすすめします。
あなたの困りごとは、きちんと理解され、寄り添ってもらえるものです。

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