通過症候群

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通過症候群とは、交通事故や転落などによって頭部外傷を受け、脳に強いダメージが加わった後に、一時的に出現する精神・行動の変化を指します。脳は損傷後、時間をかけて回復していきますが、その回復の途中段階で現れる状態が通過症候群です。

新しい精神疾患が発症したというより、「脳が回復する過程で一時的に不安定になる状態」と理解するとわかりやすいでしょう。多くは時間経過とともに落ち着いていきます。

特徴

症状は個人差が大きく、健忘(記憶の抜け落ち)、注意力の低下、気分の落ち込み、自発性の低下、怒りっぽさ、衝動的行動、幻覚などがみられます。脳の損傷部位によって現れ方が異なり、特に前頭葉の影響があると感情や行動のコントロールが難しくなることがあります。似た状態に「せん妄」がありますが、せん妄は日単位で急激に変動するのに対し、通過症候群は比較的安定した状態が週や月単位で続く点が異なります。
   

どんな人がなりやすいの?

重度の頭部外傷や脳挫傷、脳手術後など、脳に明らかな器質的損傷がある場合にみられます。若年者でも高齢者でも起こりますが、損傷の程度が大きいほど出現しやすい傾向があります。

外傷前の性格とは無関係に生じるため、「人が変わってしまった」と感じられても、それは脳の回復過程によるものです。家族が戸惑いや不安を感じやすい時期でもあります。

どうしたらいいの?

基本的な治療は、脳の回復を支えることです。健忘や落ち込みそのものに即効性の薬はありませんが、強い興奮や幻覚がある場合は抗精神病薬などで症状を和らげることがあります。刺激を減らし、安心できる環境を整えることが重要です。焦って元通りを求めず、小さな改善を積み重ねていく姿勢が大切です。リハビリテーション医療と連携し、注意力や記憶機能を少しずつ回復させていく支援も有効です。

まとめ

通過症候群は、脳に大きなダメージを受けた後の回復過程で一時的に現れる精神・行動の変化です。症状は多様ですが、多くの場合は時間とともに改善します。新たな精神疾患とは限らず、「回復の途中段階」と理解することが重要です。適切な医療、環境調整、リハビリテーションにより、徐々に安定していく可能性が高い状態です。周囲の 理解と継続的な支えが、回復を後押しします。

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