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昇進うつ病

目次

「昇進うつ病」は正式な医学的診断名ではなく、昇進・昇格をきっかけに気分の落ち込み、不安、不眠などが現れた状態を表す通称です。役職が上がると、業務量だけでなく、部下の育成や評価、意思決定、他部署との調整など、仕事の内容と責任が大きく変わります。喜ばしい昇進でも、心身には強い負担となることがあります。症状が続く場合は、適応障害うつ病なども含めた確認が必要です。受診の目的は名称を決めることではなく、状態に合った治療と働き方を検討することです。

特徴

昇進後の不調では、「判断を誤ってはいけない」「部下に弱みを見せられない」と考え続け、不安、自信の低下、集中力や判断力の低下が現れます。寝つけない、早朝に目が覚める、食欲が落ちる、頭痛や胃の不調が続くこともあります。注意点は、本人や周囲が「新しい役職に慣れるまでの疲れ」と見過ごしやすいことです。仕事との関係が強いだけで適応障害と決まるわけではありません。うつ病睡眠障害、不安症や身体疾患も含めて評価する必要があります。

どんな人がなりやすいの?

昇進後の不調は、特定の性格だけで決まるものではありません。責任感から仕事を抱え込みやすい、周囲へ相談しにくいといった本人側の傾向に加え、権限と責任が釣り合わない、管理職研修がない、部下が急に増える、長時間労働が続くなどの職場環境も影響します。たとえば、優秀な担当者が初めて管理職となり、自分の業務と部下の確認をすべて引き受け、睡眠不足や欠勤に至る事例があります。強い疲労や意欲低下がある場合は、バーンアウト症候群(燃え尽き症候群)との関係も含め、専門家へ相談しましょう。

どうしたらいいの?

まず、睡眠、食欲、気分、残業時間、ミスや欠勤の変化を記録し、上司、人事、産業医、精神科・心療内科へ早めに相談しましょう。職場では、業務量の削減、優先順位と決裁範囲の明確化、補佐役の配置、残業制限、定期面談などを検討します。

治療内容は状態に応じて、休養、環境調整、心理療法、薬物療法などを組み合わせます。休職した場合は、主治医の診断書と産業医等の意見を踏まえて会社が復職を判断し、必要に応じて段階的な職場復帰プログラムを作成します。体調が悪い時期に退職や降格を一人で急いで決めないことも大切です。

まとめ

昇進うつ病への対応の目的は、本人を無理に新しい役割へ適応させることではなく、心身の安全を守りながら業務内容と支援体制を整えることです。回復や職場復帰を成功に近づけるには、本人の努力だけに頼らず、仕事量、権限、労働時間、相談ルートを見直す必要があります。不眠、食欲低下、強い不安、気分の落ち込みが続く場合は、適応障害うつ病バーンアウト症候群(燃え尽き症候群)なども含め、渋谷365メンタルクリニックへご相談ください。「消えたい」「死にたい」という思いがある場合は、一人にならず救急医療機関や119番へ助けを求めてください。