青年期危機

目次

青年期危機とは、思春期から青年期にかけて生じる心の大きな揺れや葛藤を指します。

この時期は二次性徴による身体の急激な変化が起こり、ホルモンの影響で感情が不安定になりやすくなります。同時に、精神的には「親から自立したい」という思いと、「まだ守られていたい」という気持ちがせめぎ合います。心理学者エリクソンは、この時期の課題を「自我同一性(アイデンティティ)の確立」と説明しました。自分はどんな人間で、何を大切にし、どのように生きていくのかを模索する過程で起こる不安や混乱を、青年期危機と呼びます。

特徴

青年期危機では、「自分がわからない」「将来が見えない」といった不安が強くなります。進路選択、恋愛、友人関係、価値観の違いなどが重なり、感情の振れ幅が大きくなります。

エリクソンは、うまく方向性を見いだせない状態を「同一性拡散」と呼びました。その結果、反抗的態度、不登校、非行、家庭内の衝突などがみられることがあります。ただし、これらの多くは成長過程で一定程度みられるものです。一方で、強い抑うつ、自傷行為、極端な孤立が続く場合は、専門的な支援が必要になることがあります。

どんな人がなりやすいの?

青年期の揺れは誰にでも起こり得ますが、特に完璧主義で自分に厳しい人、他者からの評価を強く気にする人、環境の変化(進学、転校、家庭問題など)が重なった人は負担が大きくなりやすい傾向があります。

また、発達特性がある場合や、幼少期に強いストレス体験があった場合も影響を受けやすくなります。この時期は、うつ病、不安障害、摂食障害、統合失調症などが初めて発症しやすい年代でもあります。重要なのは、「一時的な揺れ」なのか「治療が必要な状態」なのかを見極めることです。

どうしたらいいの?

まずは、感情の揺れそのものを否定しないことが大切です。日記を書く、信頼できる人に話す、カウンセリングを利用するなど、自分の気持ちを言葉にする機会を持ちましょう。生活リズムを整え、特に睡眠を確保することは心の安定に直結します。

2週間以上強い落ち込みが続く、学校や日常生活に著しい支障がある、自傷行為や希死念慮がある場合は、早めに精神科や心療内科を受診してください。保護者の方は、結論を急がず「話を聴く姿勢」を持つことが、回復への重要な支えになります。

まとめ

青年期危機は、子どもから大人へと成長する過程で生じる心の揺れです。

自我同一性を確立するという大切な課題に向き合う時期であり、不安や葛藤が強まることがあります。多くは発達上の自然な現象ですが、苦しさが長く続く場合は支援が必要です。悩むことは未熟さではなく、成長の証でもあります。適切な理解と支援のもとで、この時期を乗り越えることが、将来の安定した自己形成につながります。

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