反応性アタッチメント障害
反応性アタッチメント障害とは、子どもがつらい気持ちを抱えたときに、それを受け止めてくれる大人がそばにいなかった経験から、人との関係に安心感を持てなくなってしまう状態です。
本来、子どもは不安なときに大人に甘えたり頼ったりしながら、少しずつ「人を信じても大丈夫」と学んでいきます。
しかしその経験がないと、「誰にも頼れない」「自分の気持ちは受け止めてもらえない」という思いが強くなり、心を閉ざしてしまうのです。
特徴
この障害のある子どもは、悲しいときや怖いときでも、大人に甘えたり助けを求めたりすることがほとんどありません。
むしろ、やさしく声をかけられても表情が変わらなかったり、何を考えているのか分かりにくかったりします。
また、笑ったり喜んだりといった感情表現も少なく、人と関わること自体を避けようとする傾向があります。
大人との関係が築けないまま、不安や怒りを自分の中に抱え込んでしまうことが多いです。
どんな人がなりやすいの?
この障害は、乳幼児期にネグレクト(育児放棄)を受けたり、暴力や無視などの虐待を受けて育った子どもに見られやすいです。
また、施設で多くの子どもを少人数の大人が世話する環境にいたり、何度も里親が変わるなど、特定の大人と安定した関係を築けなかった場合もリスクが高まります。
つまり、「誰かひとりを信じる」「頼っても見捨てられない」という安心感を育むことができなかった環境が影響しています。
どうしたらいいの?
いちばん大切なのは、子どもが「この人はずっとそばにいてくれる」と思える大人との関係を築くことです。
たとえ最初は無表情だったり拒まれたりしても、あきらめずに関わり続けることが必要です。
また、強く叱ったり無理に感情を引き出そうとするのではなく、「どんな気持ちでも受けとめるよ」という姿勢で接することが信頼につながります。
家庭だけで対応が難しい場合は、スクールカウンセラーや専門の支援機関と連携してサポートしていくことが効果的です。
まとめ
反応性アタッチメント障害は、子どもが安心して大人に頼ることができなかった結果、心を閉ざしてしまう障害です。
しかし、あたたかく見守ってくれる大人との関係を通じて、少しずつ心を開いていくことは十分に可能です。
「今からでもやり直せる」「自分は大切にされていい存在なんだ」と感じられる経験を重ねることが、回復への第一歩になります。
こころの不調