アスペルガー症候群
アスペルガー症候群は、現在では「自閉スペクトラム症(ASD)」の一部として理解されています。知的な障がいは伴わない一方で、「人との関わり」「コミュニケーション」「想像力や柔軟な考え方」の面で特徴がみられる状態です。
以前は「高機能自閉症」と呼ばれることもありましたが、DSM-5では知能の高さに関係なく、同じスペクトラム上の特徴として整理されています。
生まれつきの脳の特性であり、性格や努力の問題ではありません。
特徴
例えば、相手の表情や言い回しから気持ちを読み取るのが難しい、雑談が苦手、冗談やあいまいな言葉が理解しづらいなどがあります。
また、興味の範囲が狭く、好きなことには強い集中力を発揮する一方、予定外の変化が強いストレスになることがあります。学校のグループ活動が疲れやすい、友達づきあいの距離感が分からないなど、日常の中の「ちょっとした困りごと」として現れやすいのが特徴です。
ただし個人差は非常に大きく、一人ひとりの特性は異なります。
どんな人がなりやすいの?
アスペルガー症候群は「後からなる病気」ではなく、生まれつきの脳の働き方の特徴と考えられています。性別や性格に関係なく誰にでもあり得るものです。
幼少期には大きな困りごとがなくても、中学・高校・大学と進むにつれ、人間関係やコミュニケーションが複雑になることで困難が目立ってくることがあります。
「本人が頑張れていない」わけではなく、特性と環境のミスマッチで困りごとが生じている、と理解していただくことが大切です。
どうしたらいいの?
まずは、一人で抱え込まないことが何より大切です。「友達とうまく話せない」「集団がつらい」「誤解されやすい」など、日常の困りごとは相談してよいサインです。学校の先生、スクールカウンセラー、医療機関など専門家に相談すると、診断だけでなく「どう過ごしやすくするか」の具体策が得られます。
すぐにできる工夫としては、
- 予定や手順を文字や表で整理する
- 得意な方法(視覚情報・メモなど)で理解を助ける
- 人混みや刺激が強い場面では休憩をとる
- 自分の「得意・苦手」を言葉にして周囲と共有する
などがあります。家族や周囲の理解があることは、安心して生活する大きな支えになります。
まとめ
アスペルガー症候群は「能力の問題」ではなく、「感じ方やコミュニケーションの特性」による困りごとが中心です。困難な面がある一方で、集中力・論理性・興味への深さなど、大きな強みとなる特性も多くあります。
大切なのは、「自分の特徴を知り、それに合わせて環境を整えていくこと」です。もし心当たりがあれば、早めに相談することで、自分らしく安心して生活するための手助けを受けることができます。
行動面の不調
こころの不調
からだの不調