機能性神経学的症状症(変換症)

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機能性神経学的症状症(変換症)は、脳や神経に明らかな損傷や病気が見つからないにもかかわらず、体が動かない、声が出ない、感覚がなくなるなどの症状が現れる状態です。かつては「転換性障害」とも呼ばれていました。

強いストレスや心の葛藤がうまく処理できないとき、その負担が体の働きに影響し、症状として表れると考えられています。脳の“構造”に異常があるのではなく、“働き方”のバランスが崩れている状態と理解するとわかりやすいでしょう。決して演技や仮病ではなく、本人にとっては本当に起きている症状です。

特徴

主な症状には、立てなくなる「失立」、歩けなくなる「失歩」、声が出なくなる「失声」、てんかんに似たけいれん発作が起こる「心因性非てんかん発作(PNES)」などがあります。PNESは見た目がてんかんと似ていますが、脳波検査でてんかん特有の異常が認められない点が違いです。

また、痛みや温度を感じにくい、視界が狭くなるといった感覚障害もあります。症状が出ることでつらい状況から一時的に離れられる「疾病利得」が働くことや、重い症状にもかかわらず強い不安を示さない「満ち足りた無関心」がみられる場合もあります。

どんな人がなりやすいの?

進学や就職、人間関係の葛藤など、大きなストレスを抱えている人に起こりやすいとされています。責任感が強く、自分の感情を後回しにしてしまう人や、「弱音を吐いてはいけない」と無理を重ねる人に多くみられます。

また、過去の強い体験が心に残っている場合や、離人感(自分が自分でない感覚)や記憶の抜け落ちといった解離症状を経験したことがある人に併発することもあります。思春期から若年成人に比較的多いですが、年齢を問わず発症する可能性があります。

どうしたらいいの?

まず神経内科などで身体の病気がないことを確認することが重要です。そのうえで、心療内科や精神科でストレス状況や生活背景を丁寧に整理します。治療では、安心できる関係の中で症状の仕組みを理解すること、ストレスへの対処法を学ぶこと、必要に応じて心理療法を行うことが効果的です。

家族や学校・職場にも「怠けではない」ことを共有し、過度な負担を減らす配慮を受けることが回復を助けます。焦って無理に動こうとせず、少しずつ安全にできることを増やしていく姿勢が大切です。

まとめ

機能性神経学的症状症は、体に明らかな異常が見つからないにもかかわらず、運動や感覚の障害が生じる疾患です。背景には強いストレスや心の葛藤が関与していることが多く、解離症状と関連することもあります。

症状は本人の意思とは無関係に起こるものであり、周囲の理解と適切な医療的支援が重要です。早期に相談し、身体と心の両面からアプローチすることで改善は十分に期待できます。一人で抱え込まず、専門家とともに安全な回復の道を歩んでいきましょう。

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