ナルコレプシー

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ナルコレプシーは、日中に強い眠気が繰り返し起こる慢性的な睡眠障害です。主な原因は、覚醒を維持する脳内物質「オレキシン(ヒポクレチン)」の欠乏です。

オレキシンは、脳を“起きている状態”に安定させる働きを担っています。この物質が不足すると、覚醒と夢を見る状態(レム睡眠)の境界が不安定になり、起きている時間にレム睡眠の特徴が入り込んでしまいます。多くは思春期から青年期に発症します。本人の努力不足ではなく、医学的に説明できる疾患です。

特徴

主症状は四つあります。

  1. 「睡眠発作」は、耐えがたい眠気に突然襲われ、10~20分ほど眠り込む現象で、目覚めは比較的すっきりしています。
  2. 「情動脱力発作(カタプレキシー)」は、笑う・驚くなどの感情変化をきっかけに、膝の力が抜ける、頭が垂れるなどの一過性の脱力が起こります。
  3. 「睡眠麻痺(いわゆる金縛り)」
  4. 「入眠時・出眠時幻覚」も特徴です。カタプレキシーがある場合をⅠ型、ない場合をⅡ型と分類します。日中の強い眠気が中心症状です。

どんな人がなりやすいの?

発症は10代後半から20代前半に多くみられます。遺伝的体質が関与しますが、必ず家族歴があるわけではありません。授業中に繰り返し眠ってしまう、笑ったときに力が抜けるといった症状があっても、「夜更かし」「怠け」と誤解されやすく、診断まで数年かかることもあります。

日中の強い眠気が毎日のように続き、十分寝ても改善しない場合は注意が必要です。うつ病や単なる睡眠不足と区別することが重要です。

どうしたらいいの?

強い眠気が持続する場合は、睡眠外来や精神科を受診してください。診断には、夜間の睡眠検査(終夜ポリグラフ検査)と、日中の眠気を測定する反復睡眠潜時検査を行います。

治療では、覚醒を促す薬や、カタプレキシーを抑える薬が用いられます。また、計画的に短時間の昼寝を取り入れる「戦略的仮眠」は有効です。運転や高所作業など安全面への配慮も重要です。適切な治療と生活調整により、多くの方が学業や仕事を継続できます。

まとめ

ナルコレプシーは、オレキシンの欠乏により覚醒が不安定になる睡眠障害です。突然の眠気や脱力発作、金縛り、幻覚などが起こりますが、正しく診断し治療を受けることで症状はコントロール可能です。

「意思が弱い」のではなく、医学的な疾患です。日常生活に支障がある場合は早めに専門医へ相談してください。適切な支援と周囲の理解があれば、将来設計をあきらめる必要はありません。

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