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レム睡眠行動異常症

目次

レム睡眠行動異常症とは、夢を見ている最中に体が実際に動いてしまう睡眠障害です。通常、夢を見る「レム睡眠」の間は、脳が体の筋肉をほぼ完全に脱力させる仕組みを働かせています。

これは、夢の内容に合わせて体が動いてしまうと危険だからです。しかし、この筋肉を抑える神経の働きに異常が起こると、夢の中の動きをそのまま体で表現してしまいます。本人は夢の最中であり、翌朝まで覚えていないことも少なくありません。

特徴

典型的には、追いかけられる・戦うといった激しい夢の内容に合わせて、大声を出す、手足を振り回す、起き上がる、歩き出すなどの行動がみられます。目を開けていることもありますが、意識は夢の世界にあります。

ベッドから落下したり、同じ部屋で寝ている家族に当たってしまう危険もあります。似た病気に睡眠時遊行症(夢遊病)がありますが、夢遊病は深いノンレム睡眠中に起こり、子どもに多いのが特徴です。一方、本症はレム睡眠中に起こり、主に中高年以降に多くみられます。

どんな人がなりやすいの?

60歳前後以降の男性に比較的多いとされています。加齢に伴い、レム睡眠を制御する脳幹の神経細胞が弱まることが背景にあると考えられています。

また、この病気は将来的にパーキンソン病やレビー小体型認知症などの神経変性疾患と関連することがあるため、医学的に重要視されています。ただし、すぐに発症するわけではなく、あくまで「将来的なリスクの一つ」です。若年者ではまれですが、薬剤や他の神経疾患が関与することもあります。

どうしたらいいの?

疑わしい症状がある場合は、睡眠外来や神経内科を受診してください。睡眠ポリグラフ検査によって診断が行われます。

治療には薬物療法が有効で、多くの方で症状の軽減が期待できます。同時に、安全対策が極めて重要です。ベッド周囲の家具を減らす、床にマットを敷く、窓を施錠する、刃物など危険物を近くに置かないといった工夫が必要です。家族が「夜中に叫ぶ・暴れる」などの変化に気づいたら、早めに相談することが大切です。

受診までの具体的な流れについては、診療案内(初めての方へ)をご覧ください。

まとめ

レム睡眠行動異常症は、夢を見ながら実際に体を動かしてしまう睡眠障害です。事故や外傷を防ぐための安全対策と、専門医による評価が重要です。

また、神経疾患との関連が指摘されているため、継続的な経過観察も大切になります。ただし、適切な治療によって症状は十分にコントロール可能です。気になる変化があれば、早めに相談することで安心につながります。

当院では対面での診療はもちろん、オンライン診療の対応も行っております。心のお悩み、まずはご相談ください。