ガンザー症候群

目次

ガンザー症候群は、強いストレスや心のショックを受けたときに起きる、めずらしい精神の反応です。

たとえば、刑務所に入った人など、自由を失って強いプレッシャーを感じているときに見られることがあります。

心の中でつらい現実から自分を守ろうとして起こる「解離症(かいりしょう)」のひとつと考えられています。

日常生活ではあまり見かけませんが、精神医学の中では重要な症状のひとつです。

特徴

この症状で特によく知られているのは、「的外れな答え」を返すことです。
たとえば「2+2は?」と聞かれて「3」と答えたり、「馬の足は何本?」と聞かれて「5本」と答えたりします。

本人はわざと間違えているのではなく、意識がぼんやりしていて、頭がうまく働かなくなっている状態なのです。

このような混乱の中で、幻覚(見えないものが見えたり、聞こえない声が聞こえたり)や頭痛が出ることもあります。

どんな人がなりやすいの?

主に、強いストレスの中にいる人に見られます。

とくに刑務所に入っている人や、逃げ場のないようなつらい状況にある人が発症することがあります。

また、トラウマ(心の傷)が原因となることもあり、極度の不安や緊張がきっかけになると考えられています。

子どもや学生にはめったに起きませんが、心を守るための「心のブレーキ」のような働きをしているともいえるでしょう。

どうしたらいいの?

もし周りにこうした症状が見られる人がいたら、無理に話を聞き出そうとせず、まずは静かな環境で休ませることが大切です。

精神科の専門医による診察が必要です。本人は混乱している状態にあるため、自分で状況を説明するのが難しい場合があります。

そのため、周囲の大人や支援者が早めに医療機関につなぐことが必要です。薬物療法よりも、まずは安心できる環境でのケアが中心になります。

まとめ

ガンザー症候群はとても珍しい症状ですが、強いストレスにさらされた人の心が、自分を守るために起こす反応です。

的外れな返答や意識のぼやけ、幻覚などが見られたときは、本人を責めずにやさしく見守り、早めに専門機関に相談することが大切です。

心が限界を迎えたときに起こる「こころの叫び」として、丁寧に受け止めていくことが必要です。

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