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身体症状症(身体表現性障害)

目次

身体症状症は、痛み、だるさ、めまい、動悸、胃腸の不調などの身体症状があり、その症状への不安や考え、確認行動に多くの時間と力を使うことで、学業・仕事・日常生活に支障が続く状態です。

検査で原因が見つからないことは診断の必須条件ではなく、身体疾患がある場合でも診断されることがあります。

症状は本人が意図的に作っているものではありません。なお、旧分類の「身体表現性障害」が、そのまま身体症状症へ名称変更されたわけではなく、診断体系の再編によって概念が見直されています。

特徴

身体症状の種類や強さには個人差があり、同じ症状が続く場合も、部位や内容が変わる場合もあります。事例として、頭痛を重い病気のサインではないかと繰り返し検索し、体を何度も確認したり、複数の医療機関を受診したりして、授業や外出に集中できなくなる状態があります。

診断では、健康への強い不安、症状へ費やす時間、生活への影響を確認します。症状がある状態は通常6か月以上続きますが、受診を6か月待つ必要はありません。

身体症状が軽く、病気への恐怖が中心となる病気不安症とは区別が必要です。

どんな人がなりやすいの?

身体症状症は、まじめ、心配性、我慢強いといった特定の性格だけで起こる病気ではありません。身体感覚へ注意が向きやすいこと、症状を重大な病気の証拠と捉える傾向、過去の病気や医療体験、慢性的な痛み、生活上の負担など、複数の要因が関係すると考えられています。

ストレスによって症状や不安が強まることはありますが、「心が弱い」「気にしすぎ」と説明するのは不適切です。うつ病不安症(不安障害)が併存する場合もあるため、心身の両面を確認します。

どうしたらいいの?

新しい身体症状や急な悪化がある場合は、まず症状に合った診療科で必要な診察・検査を受けてください。その後も不安、検索、受診の繰り返し、欠席・欠勤などが続く場合は、心療内科や精神科への相談を検討します。治療の目的は症状を否定することではなく、症状と不安の悪循環を減らし、生活機能を回復させることです。

治療内容には、継続して相談できる医師による定期診察、認知行動療法、安全を確認したうえでの活動再開、併存する不安やうつへの治療があります。検査を一律に拒まず、必要性を医師と共有することが注意点です。

まとめ

身体症状症では、実際に感じている身体症状と、症状への強い不安や確認行動が影響し合い、生活の負担を大きくします。治療の成功は症状が完全に消えたかだけではなく、検索や受診に使う時間が減る、学校や仕事に参加できる、症状があっても必要な行動を選べるといった変化で判断します。

心身症や病気不安症とは診断の考え方が異なるため、自己診断は避けましょう。

突然の激しい胸痛、呼吸困難、意識障害、片側の麻痺などがある場合は、精神的な問題と決めつけず、救急医療機関へ相談してください。