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チック症

目次

チック症とは、突然の素早い動きや発声が繰り返される神経発達症です。まばたきや首振りなどの「運動チック」と、咳払い・鼻鳴らしなどの「音声チック」があります。発症は18歳未満で、最初のチックから1年未満なら暫定的チック症、運動または音声の一方が1年以上続けば持続性チック症に分類されます。複数の運動チックと1つ以上の音声チックが経過中にみられ、1年以上続く場合はトゥレット症を検討します。本人の性格や育て方が原因ではありません。

特徴

チックには、まばたき、顔しかめ、肩すくめなどの単純な動きから、跳ぶ、物に触るといった複雑な動きまであります。発声では、咳払い、鼻鳴らし、声や言葉を発する症状がみられます。学童期以降では、症状の前に「むずむずする」「動かさないと落ち着かない」という前駆衝動を自覚する人もいます。一時的に抑えられても負担が大きいため、我慢を強制してはいけません。強迫症とは症状が重なる場合もあり、動作の前にある感覚や目的を確認して見分けます。

どんな人がなりやすいの?

チック症は4~6歳頃に始まりやすく、慢性化した場合も10~12歳頃に強くなった後、思春期以降に軽くなる人が多いとされています。ただし、成人後まで続くこともあり、経過には個人差があります。遺伝的・神経生物学的な要因が関係すると考えられていますが、原因が一つに決まっているわけではありません。また、注意欠如・多動症(ADHD)や自閉スペクトラム症(ASD)などの発達障害強迫症不安症、学習上の困難が併存することがあります。

どうしたらいいの?

治療の目的は、チックを完全になくすことではなく、痛みやけが、疲労、学業・仕事・人間関係への影響を減らすことです。生活上の支障が小さければ、家族や学校への心理教育と経過観察を行います。支障が大きい場合の治療プログラムには、チックへの気づき、拮抗反応の練習、悪化しやすい状況の調整を組み合わせるCBITがあります。必要に応じて薬物療法も検討しますが、効果と副作用、併存症を踏まえて選択します。受診時には発症時期、症状の種類、困る場面を記録して伝えましょう。

まとめ

チック症への対応を成功させるポイントは、チックの回数だけに注目せず、本人がどの場面で何に困っているかを確認することです。授業中の音声チックが問題となる事例では、注意して止めさせるのではなく、一時退出、座席変更、別室受験などを本人と相談します。家庭でもチックを毎回指摘せず、睡眠と休息を確保してください。痛みやけががある、学校生活に支障がある、急に複雑な動きや発声が多発した場合は、小児科・小児神経科・児童精神科などへ相談することが注意点です。