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統合失調症

目次

統合失調症は、考えや知覚、感情、行動のまとまりに変化が生じ、学業・仕事・人間関係などに影響を及ぼすことがある病気です。「人格が分裂する病気」ではありません。

主な症状には、幻聴や妄想などの陽性症状、意欲や感情表現が乏しくなる陰性症状、会話や行動のまとまりにくさがあります。注意力や記憶力などの認知機能に影響する場合もありますが、一つの症状だけでは診断できません。

精神病症状は双極症(双極性障害)などにも現れるため、症状の組み合わせ、経過、生活への影響を総合的に評価します。

特徴

陽性症状の事例には、周囲には聞こえない声が聞こえる幻聴や、根拠が乏しくても「監視されている」「自分の情報が流されている」と確信する妄想があります。陰性症状では、会話や表情が減る、趣味を楽しめない、身だしなみを整えにくいなどの変化がみられます。「陽性・陰性」は症状の良し悪しを表す言葉ではありません。話の前後関係が分かりにくくなる、目的に沿った行動を組み立てにくくなる場合もあります。ただし、引きこもりや集中力低下だけで判断せず、うつ病発達障害などとの違いを確認します。

どんな人がなりやすいの?

統合失調症は、性格の弱さや本人・家族の育て方だけで起こる病気ではありません。原因は一つに特定されておらず、遺伝的ななりやすさや脳の発達に関係する要因に、睡眠の乱れや生活上の負担などが重なって発症すると考えられています。思春期から若い成人期に始まることが比較的多いものの、年齢だけで判断することはできません。

また、双極症や重いうつ病、大麻・覚醒剤などの物質、処方薬、身体疾患でも似た症状が現れる場合があります。

診察では、現在の症状だけでなく、気分の経過、服薬、飲酒・薬物使用、身体状態を確認することが重要です。

どうしたらいいの?

声が聞こえる、監視されていると強く感じる、会話や生活管理が急に難しくなったなど、普段と異なる変化が続く場合は精神科へ相談してください。受診前には、症状が始まった時期、睡眠、食事、欠席・欠勤、服薬や物質使用、周囲が気づいた変化を記録すると役立ちます。治療の目的は、症状を軽減するだけでなく、安全な生活と本人が望む学業・就労を取り戻すことです。治療内容は抗精神病薬を中心に、心理教育、家族支援、生活・就労支援などを組み合わせます。副作用は我慢せず医師へ伝え、薬を自己判断で中断しないことが注意点です。

まとめ

統合失調症は、幻覚や妄想だけでなく、意欲、感情、思考、認知機能、生活能力などへ幅広く影響することがある病気です。治療の成功は、すべての症状が消えたかだけで判断しません。

睡眠が整う、不安や苦痛が減る、日常生活を管理できる、本人の希望に沿って学業や仕事へ取り組める、再発のサインに気づけるといった回復を目指します。

家族は妄想の正しさを争わず、本人が感じている怖さや苦痛を受け止めて受診につなげましょう。自傷他害のおそれ、危険を命じる幻聴、激しい興奮などがある場合は本人を一人にせず、119番や救急医療機関へ相談してください。